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たびわんこ

犬と泊まれる高級老舗旅館 三養荘 in 静岡・伊豆長岡温泉<前篇>

こんにちは!

春の足音が聞こえるとともに、
ヤツが…
ヤツがやってきましたね。


KA・FU・N!


もはや漢字で見るだけでも
おぞましいアイツが、私の鼻に対して
無遠慮に春を告げています。

アレルギー対策は万全なので
重症ではないのですが、
確実にアタックを受けている感は
ありますし、
憎い敵であることには間違いなし。

来月マスク着用が自主判断になろうが、
当面の間は外せそうにありません。

お仲間の皆さま、今年も頑張って
乗り切りましょう!


さて、そんな春の訪れが嬉しいような
困るような時期ではありますが、
今回はついに、
憧れのお宿へ伺ってきました。

それは、伊豆長岡温泉にある三養荘
プリンスホテルズ&リゾーツが誇る
老舗の高級旅館です。


元は昭和4年、旧三菱財閥の創始者
岩崎弥太郎さんのご長男の
別邸として建てられ、
その一部は現在、国の有形文化財として
登録されています。
今も宿泊可能なお部屋も含まれる)

本館の他に離れが点在していることもあり、
皇室の方々や政財界の大物が
よく利用されるそう。

おかげで現首相の前回の夏休みは
ココだったとか、
元首相が退陣を決めたのは
ココだったとか、
いわくつきのお話もちらほら。

それだけ由緒ある旅館の場合
犬はNGのところがほとんどですが、
こちらは離れの一室だけ、
犬と泊まれるようにされています。

泊まってみて実感しましたが、
老舗の趣を味わいながら
犬と泊まれる旅館としては
間違いなくトップクラス👑

「これぞ高級旅館」
という滞在を楽しむことができます。

お伝えしたいことがありすぎて
今回は長文必至のため前・後篇に
分けてご紹介します。
どうぞお付き合いくださいませ。

 今回のポイント 

・今回の犬連れお宿概要

・お部屋はどんな感じ?

・お部屋をさらに楽しむために

今回の犬連れお宿の概要

日本庭園と建築美が
格式の高さを感じさせる
皇室も御用達の老舗旅館

 

三養荘は静岡県の伊豆の国市にある
伊豆長岡温泉の中にあります。

アクセスは伊豆箱根鉄道の伊豆長岡駅から
タクシーで5分ほど(送迎あり)、
車だと東名高速沼津I.Cもしくは
新東名高速長泉・沼津I.C.より、
伊豆縦貫自動車道・ 伊豆中央道を経由して
25分ほどです。


なお、この愛犬同伴専用離れ
「藤裏葉~和んずHanare~」は今のところ
公式サイトでの予約ができません。

旅行代理店経由でのネット申込
(必ず犬同伴プランを選択してください)
または宿へ直接お電話での申込
になります。

また、宿泊可能なワンコさんは
・1室2頭まで
・概ね10kg以下の小型犬(一部犬種は除外)
などの規約がありますので、
詳しくは宿にご確認を。

当日、私たちは車で伺いましたが、
駐車場で係の方が誘導してくださり、
より泊まるお部屋に近い奥の駐車場へ
停めさせていただきました。


犬と泊まれる専用離れ
「藤裏葉~和んずHanare~」は
ここから小さな門を通って
日本庭園が横目に見えたその先にあります。

 

お部屋はどんな感じ?

愛犬同伴専用離れは1室のみ
元貴賓室を改装した特別仕様

 

犬と泊まれるのは藤裏葉一棟のみ、
他の客室は全て犬不可のお部屋のせいか、
愛犬同伴専用離れは敷地内でも
独立した場所にあります。

赤枠の建物が、犬と泊まれる藤裏葉


入口への通路は雨が降っても
極力濡れないよう屋根付き
犬の足洗い場もあり


引き戸を入ると沓脱石があり、
犬用のカートや足ふきタオルも
ここに用意されています。
人は靴を脱いで、
犬は足を拭いてお部屋へ。


あ、駆け寄る影の残像が映り込んでしまった


この藤裏葉は、元々は貴賓室として
どーんと一棟貸しされていたもので、
当時は2名1室60万円程度
だったとかなんとか。

2014年に犬と泊まれるよう改装する際、
板の間(共有広間・ダイニングルーム)を
中央に、右手と左手にそれぞれ
約89㎡の「華の間」と
約76㎡の「栄の間」として
2つの部屋に仕切れるように
リニューアルされました。


ただ玄関は一つで、
板の間(ダイニングルーム)が
2部屋の中心に位置するため、
今は華の間と栄の間を交互に使うような
かたちで運営されているそう
※1グループ5名以上の宿泊時は華と栄の両方を使用。


ここが共有広間となっている板の間
政財界の重鎮の会談等に使われた部屋だそう


ただ現在のように1日片側1室稼働だと、
人気すぎてなかなか予約が取れないため、
今後は2室同時に宿泊できるように検討中
とのこと。
なので静かに過ごしたい方、
今のうちかもしれませんよ!


今回私たちは、入って左手にある
「栄の間」に宿泊。
ダイニングルームとして使う
板の間を通って、栄の間に入ります。



廊下を通って、まず次の間が。
就寝時はこちらにお布団が敷かれます。

 

その先には、本間。
床の間もあり、ここでお茶をしたり、
テレビを観たりしてくつろぐお部屋。


本間からはゆとりのある広縁を通して
美しいお庭を眺めることもでき、
一層優雅な雰囲気に浸れます。

一見外に見える広縁は大きなガラス張り
になっており、空調が効くので快適


犬用サークルやトイレトレーも
広縁に置かれています(写真右下)

 

他にお部屋としては化粧の間があり、
こちらはお風呂も近いので
着替えなど身支度する場所としても
重宝します。


洗面所には洗い場が2つあるので
朝からケンカしなくて済みますね

 

人用お手洗いは2つ。
男性用と女性用に分けて使うこともできる
仕様です。

そして忘れちゃいけない、ここは温泉地♨
元貴賓室らしく、お部屋の内湯にも
ちゃんとかけ流しの温泉が引かれています。


洗い場の床には地元の伊豆石が
浴槽には御影石が使われており、重厚感抜群

内風呂とはいえ、大きなガラス張りで
お庭が見えるので、抜け感と気分は上々。
さらになんと犬用のバスタブまで
用意されており、
お風呂好きの愛犬さんにはたまらないはず。


犬用シャンプーやブラシ類はないので
必要な方は
ご持参ください

一棟貸しを半分に仕切ったとはいえ、
平屋なので専用部分だけでも広さは十分。

ダイニングルームとして使う
板の間まで含めるとそれはもう、
ウチの犬たちの追いかけっこ場としては
特級コースになります。

一方走り回る時代はとうの昔に過ぎた
飼い主の1号・2号は、
お着き菓子として用意されていた
好物のながお菓まんじゅうを堪能しながら、
犬たちの大運動会を眺めておりましたとさ。

走り疲れたら畳の上でごろん
これ、サイコー

お部屋をさらに
楽しむために

村野藤吾氏が設計した
純日本風の建築意匠を愛でる

この離れを含めた三養荘の新館は、
大阪にあった新歌舞伎座や東京の日生劇場、
前横浜市庁舎などを設計した
村野藤吾氏によるもの。

2号は建築に詳しいわけではないのですが、
室内の所どころに見られる意匠が
凝っているのが気になって、
ちょっと室内をウロウロしながら
探してみました。

なお基本は純日本風の数寄屋造りですが、
現代的な快適性も考えて作られており、
もちろん空調施設もありますので、
夏冬・真夏の滞在でもご安心を。


まあ、あまり設定の融通は効かない
タイプですが



村野氏が好んで使った意匠は
いくつかあるようで、
泊った部屋のあちこちに
あしらわれています。

よく見られて特徴的だったのは
ソラマメやハート型のような猪目文様。
明り取りなどもこの形が
よく使われていました。

 

捻梅文様もさらりと。
ちょっとした遊び心が楽しい。

 

升目に組まれた格天井は格式高い部屋に
使われていたそうで、ここでは
格天井をアレンジしたデザインが
板の間に使われていました。


よく見ると上に捻梅文様も見えます

同じく板の間の襖の把手は木瓜型。
やはり大切な相手との会談場所に
使われていただけのことはあって、
ここの広間は細部まで凝っています。


格子に藤蔓をかけたタイプの下地窓。
藤蔓は飾りかと思いきや、
固定補強の意味もあったそう。
へぇぇぇぇぇ~~

 

全体的に、竹がよく使われているのも
和の雰囲気を醸し出すのに
十分な演出だったかと。

あと意外だったのは、とにかく
曲線が多用されていること。
村野氏はやわらかな印象が出る
曲線が好きだったのかもしれません。
(あまり詳しくないので、知らんけど)

せっかく著名な建築家の作品に
泊まれるのですから、
こんなふうに宝探しのような感覚で
『これはなんの意匠なのかな』
と見て回るのも面白いですよ。

私たちが見つけられたのはここまでですが、
続きはあなたの目で、
さらなる発見をしてくださいね!


あら、まだお部屋の紹介をしただけで
こんなに長くなってしまいました。

実はこのお宿は、お部屋のお庭も、
3,000坪にわたる日本庭園も見事なんです。

豪華な板の間でいただくお料理も
もちろんお見せしますので
次の記事<後編>をお楽しみに♪


後篇ではこんな素敵なお庭の話も…?

後半はこちら↓

 

 

伊豆にある
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