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たびわんこ

犬と海外旅行気分を味わおう【番外編】東京ジャーミイ見学で異文化に触れる

こんにちは!

いつもは犬とお出かけ情報が中心の
旅犬(たびわんこ)ですが、
今回はちょっとした番外編として
犬とお出かけして興味を持った
東京ジャーミイについてレポートします。

(前回の記事)

 

なお東京ジャーミイは
犬といっしょに外観を撮るなどはOK
ですが、館内に犬は入れませんので
ご注意ください。

 

 今回のポイント 

・東京ジャーミイって?

・東アジアで最も美しいとも
 言われるモスクへ

・飲食やショッピングもできる
 トルコ文化センター

・犬と撮影できるスポットの
 プチトリビア

 

東京ジャーミイって?

 

東京ジャーミイは代々木上原駅
近くにそびえ立つ、
日本最大のモスクです。

トルコでは大規模なモスクのことを
ジャーミイと呼ぶそうで、
この施設も一部、
トルコ共和国政府の援助を受けて
開設・管理しているそう。

 

外から見ても美しい装飾に彩られた
この建物は、まだ完成して20年ほどと
新しいもの。

古くは100年ほど前、
ロシア帝国やその近辺に住んでいた
タタール人が、
ロシア革命後の宗教弾圧を恐れて
日本にたどり着き、
渋谷区に礼拝堂を開いたのが始まりとか。

この新しい礼拝堂の設立にあたっては、
躯体こそ日本の鹿島建設が
請け負ったものの、
さすがにモスクを建てるノウハウが
日本国内になかったため、
トルコ国内から100人ほどの
作業員を呼び寄せ、
建築資材も持ち込んで
外装や内装の仕上げをしたそうです。



それだけに、外観だけでなく
建物内に入るとまるで
トルコに来たかのような雰囲気。

1号・2号はイスラム教徒ではないですが、
東京ジャーミイは私たちのような
非ムスリムでも入場・見学がOKです。

井の頭通り側から建物の中に入ると、
まず右手に受付、左手奥に
トルコの邸宅の応接間を再現した
スペースがあります。

奥に暖炉、手前にある白いものは噴水で、
オスマン帝国のころから
噴水は人の心を落ち着かせるもの
として好まれ、設置されているのだとか。

応接室というだけに、
入口付近にチャイとデーツのおもてなしが
置いてありました。

人気で残り一つでした😅


土日祝は、14:30から見学ツアーも
行われているのですが、
事前予約は必要なく、開始時間ごろに
受付付近に待機していれば参加できます。
当日は約50名ほどの方が参加してました。
(※2022年9月時点)

前回犬連れで訪れたときは、
結婚式が行われていたので
一部貸切に付き入れませんでしたが
この日はフリー。

館内のあちこちにトルコ・イスラム文化を
感じる装飾があしらわれていて、
中でもよく描かれているモチーフは
トルコ原産の花であるチューリップ。
壺などの調度品や壁の模様としても
あちこちで見ることができます。

 

 

東アジアで最も美しいとも
言われるモスクへ

15時半からは、2階にある礼拝堂で
お祈りが始まります。
イスラム教では1日5回礼拝の時間が
あるそうですが、
朝ごはんの時間、お昼ご飯の時間、
おやつの時間など、
忘れにくい「食事の時間」を基準に
設定されているそうです。

「私たちは食事で身体の栄養を、
礼拝で心の栄養を摂る」と
ガイドさんはおっしゃってました。

礼拝堂に入るときには
女性の皆さんは、
髪を隠さなくてはいけません。
現地で借りることもできますが、
ご自分でスカーフなどを持参されると
スムーズです。

入口すぐに貸し出し用のスカーフがあります



そしてなるべく露出の少ない服で
入ることがマナーの一つ。
男性もタンクトップや半ズボンでは
中に入れませんのでご注意を。



さて、では入口で靴を脱いで
中に入ってみましょう。

 

うわぁ…✨
はじめてムスクの中に入ったのですが
とても荘厳で、華麗で、美しいです。

窓から日が差し込むと、ステンドグラスが
色とりどりの光を放ち、
ドーム型の天井に描かれた文様が
浮かび上がるように見えます。

礼拝堂内にもチューリップが


これらの装飾は全て
トルコから持ちこまれたそうで、
独特なカリグラフィーや
幾何学文様に囲まれていると、
ここが日本ということを忘れてしまいそう。

とはいえ、ここは多くの人が
祈りをささげる礼拝堂。
円形のドームになっているのも、
お祈りの声が響くように
設計されているからです。

コーランも置いてありました

 

堂内は床から天井の隅から隅まで
空間を埋めるように
彩りが添えられています。
天候や陽の差し方によって雰囲気が
違ってくるので、
その変化を楽しんでみるのも良さそう。


そしてこの2階にある礼拝堂には、
実はもう一つ上、3階があります。
こちらは女性だけが入れるエリア。

礼拝堂内にある入口

外からも直通で2Fに上がれます

螺旋階段を上って



上から見ると、より天井やシャンデリアが
近く見えます。



ちなみにここには、
小さなお子さんを待たせておくための
ベビーサークルも。



ただイスラム教には
信仰を強制してはいけない
という教えがあるそうで、
両親がイスラム教徒であっても
子どもが何を信じるかは
自由とのこと。

厳かな礼拝の時間が終わったら、
見学ツアーも終了です。

ここで少しお腹もすいてきたので、
ジャーミィに隣接している
トルコ文化センターの2階にある
カフェテリアを覗いてみることに
しました。

 

飲食やショッピングもできる
トルコ文化センター



食欲をそそるスパイスの香りが
たちこめたシンプルなカフェテリア。


トルコ料理のランチがおいしそうでしたが、
私たちはもう食事を
済ませてしまっていたので
デザートを頼んでみることに。


トルコや中東で食べられている伝統菓子、
バクラヴァと
トルコ名産のピスタチオがふんだんに
使われたピスタチオケーキです。


くー--っ、甘い!
スイーツ好きの2号でも甘いっっ!!

でもこの激甘こそが海外らしいというか、
特に暑い地域の標準仕様ですよね。
何が入っているのか香りもよくて、
なんだかクセになるおいしさです。

ちなみに断食をすることで有名な
ラマダンの時期、ムスリムの人々は
日の出から日没まで一切飲食をせず、
日没後にイフタールという
食事会を開くそうなんですが
東京ジャーミィでは一般の方にも
食事をふるまってくれるんですって。
(※要予約。2023年のラマダンは
3月下旬から約1か月ほど)

イフタールを作ってくれるのは、
わざわざイフタールのために
トルコから呼び寄せる料理人だそう。
ガチ本場のトルコ料理を
味わってみたい方は、
申し込んでみてはいかがでしょうか?

そしてこの施設、
なんとお土産まで買えちゃうんです。
1階にハラール・マーケットがあり、
食料品やちょっとした工芸品などが
並んでいます。

輸入品もたくさんありました!

私たちは干しイチジクやカレー、
ハンドクリームやジンジャービア等を購入。

ジンジャービアは生姜が
かなりきいてますが、美味!


アジア食材は、輸入ものを取り扱う
高級スーパー(成〇石井とか紀ノ〇屋とか)
より、結構お得でした!
品数は限られていますが、
アジア料理が好きな方なら
お買い物目当てでも立ち寄る価値が
ありそうです。

 

犬と撮影できるスポットの
プチトリビア

東京ジャーミイとトルコ文化センターは、
もちろん外から見ても海外気分を
味わえる場所です。

手前がトルコの住居様式を模した
トルコ文化センター
奥が礼拝堂

 

この礼拝堂、実は普通の建物と違って
道と並行に建っておらず、
かなり斜めになって建っています。
これは、礼拝堂が聖地メッカの方向に
向くように建てたからだそう。


そして一階部分には、犬といっしょに
撮影するのにぴったりなスポットも。


前の記事でクイズ仕立てにしましたが、
ここに写っているアラビア語は
「全ての生き物は水から創った」と
書かれているそうです。
なのでここには
全ての生き物をうるおすための
蛇口があるんですね。

そして建物の上の方には
「鳥の宮殿(鳥の巣)」と呼ばれる
モチーフが作られています。

塔の下に見えるのが鳥の宮殿


こちらも「羽根のある生き物も
ここで休めるように」
という想いが込められているそう。
一見ユニークな意匠にも
一つひとつ意味があるんですね。

正直、イスラム教といえば、
過激派のニュースなどで
少し怖いようなイメージがありましたが
東京ジャーミイは
気軽に見学することもでき、
あまり接することのない異文化に
触れる機会を与えてくれました。

私たち自身、イスラム教を
誤解していた部分があると気づけましたし、
観光用ではなく
実際に使われている礼拝堂で
人々の真剣な祈りの時間を体感できるのも、
貴重な経験だと思います。

犬とは外から眺めるだけになりますが、
気軽に海外旅行に行きにくい今、
海外で見るような絶景を味わいたいなら
異文化を感じるためにも
一度訪れてみてはいかがでしょうか。

ではまた、次の記事か旅先で
お会いしましょう!



犬と行けるカフェレポートはこちら👇